差別を助長する?「ホワイトリスト/ブラックリスト」「マスター/スレイブ」

米国黒人男性の死 アフリカ系アメリカ人の黒人男性ジョージ・フロイドさんが、白人警察官に拘束された際に頸部圧迫されて死亡したそうです。それを受けて大規模デモが発生しています。その影響からか、長年使われてきた慣用句にも注目が集まっているようです。 ホワイトリスト/ブラックリスト ホワイトリスト 好ましいもののリスト。優良企業や適格者、よい図書や映画の一覧など。ブラックリストに対していう。白表。→ホワイトリスト方式 出典: デジタル大辞泉 ブラックリスト 注意や監視を要する人物の氏名・住所などを記した表。黒表(こくひょう)。→ブラックリスト方式 →ホワイトリスト 出典: デジタル大辞泉 米国では特に、ホワイトは白色人種、ブラックは黒色人種を指す言葉として使われています。「ホワイトリスト/ブラックリスト」のように、ホワイトは「善」ブラックは「悪」のイメージで使われている場面があり、人種差別を助長しているのではないかと言われています。 「ホワイトリスト/ブラックリスト」改名案として「アロー(許可)リスト/ディナイ(拒否)リスト」があります。 マスター/スレイブ マスターは命令する側、スレイブは従う側を表しています。 スレイブは奴隷を意味する言葉としても使われているので、避けるべき言葉として挙げられる場面があります。 現在は主流ではないですが、ハードディスクドライブの接続方式にATAがあり、複数台接続する場合に1系統目を「プライマリー」、2系統目を「セカンダリー」と呼びます。それぞれ2台まで接続できるので1台目を「マスター」、2台目を「スレイブ」と呼んでいます。長年使われてきた用語を変更すると混乱を生じるため、そのまま使われてきたと思います。 ホワイト企業/ブラック企業 ホワイト企業 従業員にとって良好な職場環境が確保されている企業。特に、若手社員や女性社員の満足度が高く、離職率が低い会社をいう。ブラック企業に対する語。 出典: デジタル大辞泉 ブラック企業 労働条件や就業環境が劣悪で、従業員に過重な負担を強いる企業や法人。長時間労働や過剰なノルマの常態化、セクハラやパワハラの放置、法令に抵触する営業行為の強要といった反社会的な実態がある。ブラック会社。→ホワイト企業 出典: デジタル大辞泉 ホワイトが善