60サイズとは
宅配便の話ですが、60サイズとは縦、横、高さの合計が60㎝以内までのサイズです。しかし縦、横、高さの配分で体積は大きく変わります。
60サイズの例
x+y+z(㎝) | x*y*z(㎤) |
1+2+57=60㎝ | 1×2×57=114㎤ |
10+20+30=60㎝ | 10×20×30=6000㎤ |
20+20+20=60㎝ | 20×20×20=8000㎤ |
このように体積が違うものを60サイズとして扱っています。
最大体積(外寸の理論値)
縦、横、高さをx,y,zと置きます。x+y+zが0より大きい時、体積が最大になる時のx,y,zの比率は1:1:1です。60サイズはx+y+z=60㎝で、それぞれ20cmのとき同じ比になり、体積が最大になります。つまり正6面体(サイコロ形状)です。
x+y+z(㎝) | {(x+y+z)/3}^3(㎤) 小数点以下切り捨て |
60 | 8000 |
80 | 18962 |
100 | 37037 |
120 | 64000 |
140 | 101629 |
※箱には厚みがあるので、実際に使える空間(内寸)は外寸より減ります。
宅配業者の箱
宅配業者が用意している箱は正6面体ではないので、最大体積よりも少ない体積です。計算したところ最大体積に比べて随分目減りしているものがありました。
ヤマト運輸
該当 |
箱の名称 | x+y+z(㎝) | x*y*z(㎤) | 最大体積に対する割合 | 箱代(円) |
60 | クロネコボックス(6) | 20+27+13=60 | 7020 | 87.75% | 120 |
80 | クロネコボックス(8) | 23+32+15=70👎 | 11040 | 58.22%👎 | 140 |
100 | クロネコボックス(10) | 27+38+29=94 | 29754 | 80.34% | 190 |
120 | クロネコボックス(12) | 32+46+29=107 | 42688 | 66.70% | 230 |
140 | クロネコボックス(14) | 40+60+40=140 | 96000 | 94.46% | 330 |
参考資料:https://market.kuronekoyamato.co.jp/market/
クロネコボックス(8)は3辺の合計が70㎝ですが、70サイズ料金がないので、80サイズとして扱われます。そのため80サイズの最大体積と比較しています。
他にも箱名とサイズが合致してないものがあります。
日本郵便
該当 |
箱の名称 | x+y+z(㎝) | x*y*z(㎤) | 最大体積に対する割合 | 箱代(円) |
60 | ゆうパック・箱(小) | 17.5+22.5+14.5=54.5 | 5709 | 71.37% | 100 |
80 | ゆうパック・箱(中) | 25.5+31.5+17.5=74.5 | 14057 | 74.13% | 140 |
100 | ゆうパック・箱(大) | 31.5+39.5+22.5=93.5 | 27996 | 75.59% | 220 |
120 | ゆうパック・箱(特大) | 34.5+44.5+34=113 | 52199 | 81.56% | 380 |
140 | なし |
参考資料:https://www.post.japanpost.jp/service/you_pack/package.html
郵便局は全国に多くあるので最も入手しやすい箱だと思います。
佐川急便
該当 |
箱の名称 | x+y+z(㎝) | x*y*z(㎤) | 最大体積に対する割合 | 箱代(円) |
60 | エクスプレスBOX S (60) | 20+25+15=60 | 7500 | 93.75% | 88 |
80 | エクスプレスBOX M (80) | 26+35+19=80 | 17290 | 91.18% | 110 |
100 | エクスプレスBOX L (100) | 32+43+25=100 | 34400 | 92.88% | 165 |
120 | なし | ||||
140 | エクスプレスBOX LL (140) | 42+58+40=140 | 97440 | 95.88% | 251 |
参考資料:https://www.sagawa-exp.co.jp/service/material/box/
箱名と箱サイズに乖離がなく、総じて誠実な箱を提供しています。
入手するには佐川急便へ電話連絡し配達(箱代有償、配送料無料)の依頼をするか、佐川急便の営業所へ出向く必要があります。
箱は別会社の物でもよい
宅配業者以外の箱でも出荷できます。例えば、ヤマト運輸の箱を使って日本郵便のゆうパックで送ることは問題ありません。
長さの制限が設けられている場合があります。ご不明な点は宅配業者へご確認をお願いします。
感想
佐川急便は箱名と実際のサイズに大きな乖離はなく好印象✨です。日本郵便は箱名とサイズの関連が分かりにくく、最大サイズと乖離があります。特にヤマト運輸の「クロネコボックス(8)」は3辺の合計が70㎝で表示名と実際に乖離があり、最大容積との比較で約58%しか満たしていません。「(8)」は80サイズ対応という意味だと思いますが、消費者に誤解を与えている可能性があります。景品表示法の優良誤認に該当する懸念もあります。
正6面体にすると持ち運びがしにくく、天地が分かりにくいので採用してないと想像します。80サイズの場合、正6面体にすると一辺が約26.6㎝になるので、A4サイズ(約21×30㎝)の物を入れると収まりが悪いので採用していないと思います。
正6面体でなくてもよいので、箱のサイズ(縦、横、高さ)を規格化すればトラックやコンテナに詰め込みやすくなる気がします。
体積で運賃を決めてないのは何故でしょうか?今の時代なら10㎤単位で管理できそうな気がします。
このサイトのテーマと離れた話題ですが、一旦常識を捨てて、自分の頭で考える意義をお伝えしたくて取り上げました。