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コラム

『「性格」のカラクリ』を読んで

コラム
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/general/20881/

「性格」のカラクリ 苫米地英人 著

「性格」のカラクリ | 株式会社誠文堂新光社
――性格とは、「対人戦略」である。――臆病、意地っ張り、せっかち、嫉妬深い、自己中心的、無責任……。人にはさまざまな心理的特性があり、それが人生で役に立つこともあれば、足を引っ張ってしまうこともある。また、「自分はせっかちだから勇み足をしてしまう」「嫉妬深い性格がわざわいして他者を許せない」など、私たちは、自らの「性格...

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『「性格」のカラクリ』もくじ | よみもの.com | 誠文堂新光社
臆病、意地っ張り、せっかち…。あなたは自分の「性格」に苦労していませんか? 性格は変えられないというのはじつはウソ。性格とは、人が生きていく上で身に付けた「対人戦略」なのです。気鋭の認…

「性格」なんてない

 性格とは、自分や人を要約して定義するときに楽で便利な概念であって、いつでも通用するものではありません。ただ、性格を意識するとそれが強化され傾向が生まれます。辞書にある「性格」の定義は、自分や他人を固定化する呪縛になります。

せい‐かく【性格】
1 行動のしかたに現れる、その人に固有の感情・意志の傾向。「ほがらかな性格」「夫婦の性格が合わない」

出典:デジタル大辞泉

 あの人はこういう人間だ、自分はこういう人間だと要約する為に「性格」は使われています。いちいち考えずに済み、場合よっては相手や自分を上手くコントロールする道具になります。「性格」に絶対的や客観的な基準はありません。

「性格」の例

  • 頑張り屋の性格だね
  • 優しい性格だね
  • 明るい性格だね
  • 暗い性格だね
  • 冷静な性格だね
  • まじめな性格だね
  • あわてる性格だね
  • のんびりした性格だね

「心」もない

「心」が心臓の辺りにあるように感じるのは、脳で情報処理された結果、興奮したり抑制したりした時に、心臓辺りに変化を感じるからでしょう。「心」は実際にはありません。表現上使われる「心」を、自分や他人のラベリングに使うのは、生産的ではないので止めましょう。例えば「心を強くしたい」と希望しても、無いものは強くできません。

「心」を使った表現の例

  • 心が温かい
  • 心が冷たい
  • 心が安らぐ
  • 心が弾む
  • 心を躍らせる
  • 心で感じる
  • 心で思う
  • 心が弱い
  • 心が汚い

ブリーフシステム

 ブリーフシステム(Belief system、信念体系)とは、刷り込みや経験(過去の情動記)によって定型化された思考パターン体系の事です。食べ物の好き嫌いもビリーフシステムによるものです。ビリーフシステムが成熟すると、やる前から分かった気になり、新しい物事へチャレンジしにくくなります。それが進むと、明日は今日の延長線上に存在していることになってしまいます。明日を変えるには、古いビリーフシステムから新しいビリーフシステムへ移行する必要があります。それには、時間は未来から過去へ流れていると考えると良いでしょう。

時間は未来から過去へ流れている

 過去の積み重ねで今があると考えると、過去に縛られた人生になってしまいます。今の自分を説明する時に、過去の出来事を持ち出すと、未来は過去の延長線上に続いていることになってしまいます。

 望ましい未来をリアルに思い描いて、その延長線上に現在があって過去があると考えます。つまり時間は未来から過去へ流れていると考えます。そう考えると過去の出来事は未来に影響しないことになります。先に望ましい未来の記憶を創り、過去の出来事は未来へ向かうための必要なチェックポイントだったと評価すれば良い。

 過去と現在を直線で結ぶより、未来と現在を直線で結びます。過去をベースに未来を組み立てるのではなく、未来をベースに現在と過去を評価しなおせば良いのです。今の情動を未来へ持ち越すのではなく、未来の情動を今感じます。

 リアルに感じたことが現実になるので、望ましい未来を徹底的に思い描く必要があります。できない理由より、できる理由を探すようになります。

 大好きな人があなたの部屋に遊びに来る未来があるならば、あなたは今何をしますか?きっとその未来を受け入れるための行動を始めるでしょう。

あなたは人生の主人公

 あなたは人生の主人公で、その脚本や演出を好きに書き換えられる。相応しい舞台やエキストラ、つまり環境がリアリティーに重要な役割をします。環境に引きずられて脚本や演出が望ましくなくなる場合があります。

 あの人の前に行くといつも同じ失敗をしたり、いつも嫌な役回りをさせられるならば、その環境から離れた方が良いでしょう。

 バイリンガルは使う言語でブリーフシステムが変わります。違う思考パターンになり同じ刺激でも違う反応をします。ブリーフシステムはOS(オペレーティングシステム)のような存在で、大きな影響力を与えます。人は接する相手によってもブリーフシステムを使い分けるので、好ましくないブリーフシステムが毎回起動するならば、その状況や環境を避けた方が良いでしょう。

 他人にとってあなたはエキストラです。脚本や演出を邪魔しあうのであれば、離れた方がお互いの為になります。

ゴールを現状の外に設定する

 大切な約束に遅刻しそうな時に、どうしたら間に合うか必死に考えますよね。その日時にその場所にいる未来が決まっているからです。食事を諦めたり、タクシーを呼んだり、高速道路に乗ったりと、現状と未来のギャップを頑張って埋めようとします。慌てていつもと違う靴を履いたり、忘れ物もあるかもしれませんが、間に合わせることが優先します。

 ゴール(理想の未来)はあなたが希望するもので、現状とかけ離れているものにすると効果的です。時間に追われるよりも、わくわくしながら時間を先取りして優越感に浸りながらゴールに吸い寄せられてください。やりたくないことをゴールにしてはいけません。

 100メール走で9秒切るような、現時点でどうやっても無理そうな目標を立てると、今までのブリーフシステムから脱出できます。異口同音にそんなゴールは無理だと言われそうなら、そのゴール設定は正しいでしょう。

 あなたのゴールは利害関係者に公開しない方が良いでしょう。あなたのゴールを受け入れられず、居心地が悪いので、ゴール達成を邪魔してくる可能性があります。例えば「私、パリコレクションでランウェイを歩く目標があるの」って言ったら、「そんなの無理だろ」って言われかねません。

ゴールに利他的な要素を入れよう

 自分だけが幸せになる利己的なゴールよりも、他人を一緒に幸せにする利他的な要素を含めたゴールの方が、ゴールを達成しやすい場合があるようです。理由は、自分を喜ばせるよりも他人が喜んでる姿を見るほうが快感を感じさせるドーパミンが放出されやすく、ゴールへ向かうエネルギーになるからです。他には、ミラーニューロンといって、他人の様子が自分の感覚に結びつく仕組みがあるので、他人を幸せにすることは自分の幸せに関係があるからです。

 自分が苦しみながら、他人を幸せにする必要はありません。あなたが苦しんでいる様子を見せると、相手が苦しむ可能性があります。自分と同じぐらい他人も幸せであるようなゴールを思い描きましょう。

 自分の幸せが、他人の不幸に関連するようなゴールをつくると、ゴールに向かうエネルギーが出ないと思います。幸せは無限に増幅すると考えましょう。

脳はサボりがち

 人は一度見たものを再び見るときは、記憶の中から参照して新しく記憶する手間を省略するそうです。特徴だけ捉えて細部を省略して記憶します。例えば毎日身に着けている腕時計やスマートフォンがあるなら、実物を見ずに絵をかいてみてください。写真のように思い出すのは難しく、パーツの構成要素をヒントにしながら勝手に創作してしまうところがあるでしょう。漢字を思い出すときと似ているかもしれません。

 このことは一度イメージが固まると、新しい感覚で対象を捉えることは難しいことを意味しています。それは自己イメージにも当てはまります。これでは、過去の延長線上に未来があることになってしまいます。

 ゴール創りは過去の記憶を頼りにしない、未来の記憶の創作と言えます。ゴールは誰も見たこともない世界である方が、現状に影響されにくいので良いと思います。

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